Webメーラの「ilohamail」をインストールしてみる
おひさしぶりです。約一ヶ月ぶりのブログ更新です。Twitterを始めてからというもの、細かい内容のTwitter投稿で満足してしまって、更新コストの高いブログ投稿は疎かになりがちになってしまいます。
概要
今回はWebメーラを使ってみようという事でネタが出来たのでブログ記事にしてみようと思いました。WebメールというとGmailやYahooメールみたいにブラウザ上でアカウントを作って、メール受信、作成、送信できるようなものを想像しますが、今回使うWebメーラはPOP3、IMAPという旧来のメーラ用のプロトコルを扱える、ブラウザから管理できるWebベースのメーラをLinuxサービスとして立ち上げるというものです。これを自宅サーバに設定しておけば各PCにThunderbirdのようなメーラをインストールしなくてもブラウザでアクセスすれば済むので、PCが多い人や外出先からメールを確認する事が多い人には便利かもしれません。今回はWebメーラとして最近有名&設定が簡単なilohamailを設定する手順を紹介します。
実験環境と動作要件
インストール
debian-lennyにはilohamailのパッケージが管理されてるので、基本的にapt-getで入れることができます。
$ sudo apt-get install ilohamail
インストールすると「どんな設定にする?」と訊かれるので、とりあえず「apache2」の設定(あとで設定を見直します)にしました。そうすると自動的にilohamailの設定ファイル
/etc/apache2/conf.d/ilohamail
が
/etc/IlohaMail/apache.conf
のシンボリックリンクで作成されます。/etc/apache2/conf.d/にあるのでこれだけで動作しそうです。
Apache2を再起動
$ sudo /etc/init.d/apache2 restart
試しにアクセスしてみる
標準構成だと
IlohaMail/
にエイリアスが張られてるので
http://debian-server/IlohaMail/
にアクセスすればilohamailにアクセスできます。
ここまでやれば↑みたいなが表示されるはずです。
SSL化のための修正
いまの状態でも一応使えますが、この状況だとブラウザ−Webメーラ間の通信が暗号化されていないのでパスワードなどが平文で流れ(流れますよね?)危険です。とりあえず標準の設定からSSLで通信を暗号化するようにApache2の設定を修正してみます。
※今回はSSLの公開鍵/証明書は作成済みとして話を進めます。SSLの公開鍵/証明書がまだの人はこのページを参考にして作成してください。
私のサーバ環境ですと既にSSL(httpsのWebDAV用)のVirtualHostの設定があるため(関連:WebDAV+SSL+Basic認証の導入)、その内部からInclude出来るようなファイルに修正します。
- 標準のilohamailの設定をバックアップ
sudo cp /etc/IlohaMail/apache.conf /etc/IlohaMail/apache.conf.org sudo rm /etc/apache2/conf.d/ilohamail sudo vi /etc/IlohaMail/apache.conf
- 元々の/etc/IlohaMail/apache.confの中身
Alias /IlohaMail /usr/share/IlohaMail/sourceOptions +FollowSymLinks DirectoryIndex index.php AllowOverride None order allow,deny allow from all
- 修正後の中身
Alias /IlohaMail /usr/share/IlohaMail/sourceOptions +FollowSymLinks DirectoryIndex index.php AllowOverride None order allow,deny allow from all
# 最後のLocation # さっき編集したファイルをIncludeさせる Include /etc/IlohaMail/apache.conf # httpsのVirtualHost
これでSSL化完了です。Apache2を再起動してみると
https://debian-server/IlohaMail/
のアドレスでアクセス可能になります
試しにログインしてみる
試しにこのメーラを使ってiPhone等softbankのスマートフォン向けのIMAPのメールアカウント(xxxx@i.softbank.jp)にアクセスしてみましょう。ilohamailのフォーム画面に↓のように値を入力して「Log in」ボタンを押してみましょう。
するとGmailみたいなWebページベースのメーラが表示され、今迄受信したり送信したりしたメールの内容が表示されます。
常用に耐えれるのか?
今回は受信メールの表示くらいしかやりませんでしたけど、緊急時に使えそうなのでサービス自体は残しておこうと思います。まあ常用する前に、
の点くらいは調べてみて、本当に問題なさそうという事を確認するくらいは必要かと思います。